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参院選の前に読むべし!! [本]

来る7月29日に参議院議員選挙があるのは皆さんご存知でしょうが、その前にこの本を是非一読くださいませ。

政党が操る選挙報道

政党が操る選挙報道

  • 作者: 鈴木 哲夫
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2007/06
  • メディア: 新書

<「あぁ。あの台詞? 全部こちらで考えて言わせたんですよ」>

<あの台詞>を代表するのがこれである。
片山さつき 「天竜川を渡って退路を断ちました」「本籍も移しました。この静岡7区に骨を埋めます」
佐藤ゆかり 「この岐阜に嫁ぐつもりでやってきました」

どちらも華々しいキャリアの持ち主であるが、それだけに態度は高飛車。
いきなり落下傘でおりて来て地元にとけ込めるわけがないし、小泉に選ばれたというだけでは選挙民は納得しない。
そこで彼女らの一挙一動に対する反応をすぐさま分析し、対策を考えて実行させたのだ。

2005年の解散総選挙が「郵政解散」「郵政選挙」と名付けられ、自民党内の郵政民営化賛成派・反対派の戦いのみがクローズアップされ、民主党をはじめとした野党は完全に蚊帳の外となり、次々と繰り出される新たな「刺客」の登場にマスコミも国民も目を奪われた。これら全てが自民党による「コミュニケーション戦略(コミ戦)」だった。
米大統領が会見の前に、「この台詞はこういった方が良い」とか「ネクタイはこの色で行きましょう」みたいな指示を受けているシーンがハリウッド映画で度々登場する。
まさにアレを実行したのである。
つまり、自民党の立候補者たちは自分の思いでアレコレ言っていたわけではなく、全ての言動は綿密なデータ収集による危機管理と巧みな情報操作の賜物であったのだ。

しかし、この「コミ戦」は自民党だけが行っていた訳ではなく、民主党の方が先んじていた。
2003年の総選挙ではいち早く争点を仕掛け、「マニフェスト選挙」「2大政党」というキーワードを掲げて民主党は大躍進したのだ。
では、2005年に大敗したのは何故か? 「まさか解散はしないだろう」という甘い読みによる対応の遅れと、郵政一本槍で突っ走った自民党に対して新たな争点を作り上げることが出来なかったのがその理由だった。

・・・・・・・・・・・
さて、こういう実態をふまえて我々はどうしたら良いのでしょうか?
ジャーナリストでもある著者は反省も含めてマスコミの対応を批判していますが、投票行動に多大な影響を与えるテレビの内容は今後も大きく変わることはないと思います。ニュース番組は公平性を保とうとするでしょうが、ショーアップされた報道番組や、さも正論を言っている風なコメンテーターを並べた情報番組とか、ワイドショーには注意が必要でしょう。数字を取ることが第一のこれらの番組を面白がって見るのは良いですが、正しいと信じるのは止めた方がいいかもしれません。
刺激的な台詞や態度に惑わされることなく、各政党が掲げた政策の中身が自分にどう降り掛かってくるのか真面目に考えて投票するべきだと思います。
面倒くさがらずに。


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pニセ佐藤ゆかり

それでも引っかかるバカ層のお陰で
私、ニセ佐藤ゆかりは
マドンナ議員として副幹事長をしていま~す。
by pニセ佐藤ゆかり (2007-07-07 06:22) 

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